第18回音楽鑑賞会 「イギリス音楽特集」を鑑賞【実施報告】
10月8日、第18回の音楽鑑賞会が開催されました。演奏は東京プロムナード・フィルハーモニカーで、会場はお馴染みの「ティアラこうとう」。昨年2年半ぶりに開催されてから4回目となり、今回も500名近いお客様が集まりました。会を重ねるごとにお客様が増え、コロナ前の水準に戻ったと言っても良いでしょう。
今回は「イギリス音楽特集」で、E.エルガーの楽曲を中心に構成されていました。エルガーの代表曲と言えば「威風堂々」の第1番です。お客さんの期待を込めてか、今回の開演第1曲目は「威風堂々」でした。しかしながら演奏曲目は、どう言う訳か第2番。また今回の演奏曲に中には1番はありません。多少がっかりとは思いましたが、最後にどんでん返し。結果的には佐藤指揮者の小憎らしい演出があったのです。それは末尾に。
さて「威風堂々」の2番は、行進曲には珍しい「短調」。弦楽器の弱奏で始まる行進曲の主部は、長調のトリオ‥‥短調の主部‥‥長調のトリオ‥‥短調の主部という構成。なお「威風堂々」の名前は、シェイクスピアの「オセロ」の台詞から採られたとのことです。
2曲目は、G. ホルストの「サマーセット・ラプソディ」。オーボエに始まり、トランペットのファンファーレ、そしてチェロとファゴットから最後はオーボエに戻ってくるという音色のすばらしさに聞き惚れました。3曲目は、E.エルガーの「子供の魔法の杖」第1組曲。親しみやすい曲想で書かれた楽しい組曲でした、4曲目も、E.エルガーで「エニグマ変奏曲」。エニグマとは「謎」のこと。この曲には多くの謎が秘められているようですが、一切解き明かされないまま彼はこの世を去ってしまいました。
さて最後に佐藤指揮者の謎解き。実は今回、アンコールでサプライズが待っていました。恒例の「ラデッキー行進曲」は演奏されず、代わりに何と「威風堂々」の第1番を演奏。しかもコーラス版の楽譜が配られ、会場一杯の合唱で締めくくられたのです。会場は割れんばかりの歌声で、最高潮の盛り上がりのままフィナーレへ。もちろん会場の皆さんはいつも以上に満足であったことは言うまでもありません。
次回は来年春、2024年3月20日(水・祝)「ブラームスプログラム」が予定されています。詳細が決まりましたらご案内いたします。
(堀光昭 1964年経済卒 記)