第6回Chiba Walk【実施報告】
4月21日(金)Chiba Walkが実施されました。今回は「行徳・妙典歴史地区の文化探索」です。本企画は、雨とコロナの為に3年半の延期を経て、ようやく実施にこぎつけたものです。当日は7名の参加者に加え、3名のボランティアガイドの皆さんが合流し、総勢10名のウォーキングとなりました。
まず始めに向かったのは、「徳願寺」です。このお寺は徳川の「徳」と勝願寺(もとは埼玉県にあった勝願寺末寺)の「願」を取って名付けられました。運慶作の阿弥陀如来像を本尊とし、剣豪で有名な宮本武蔵の達磨絵や円山応挙の幽霊画などが所蔵されています。毎年11月16日に寺宝の一般公開があるとのこと、今年は是非行きたいものです。境内には「なんじゃもんじゃ」(一葉たご) の木が満開に咲き誇り、我々を迎えてくれました。
次に向かったのは「権現道」です。権現とは徳川家康を指し、その時代家康が東金で鷹狩りをする際向かった道と言われています。この沿道にはたくさんのお寺があり、「寺の町」行徳らしい街並みが今でも残っています。
権現道を散策しながら、途中「本久寺」に参りました。このお寺の本堂には日蓮聖人の木像が安置され、また欄間には聖人のご誕生からご入滅までの一代記が掲げられており、それは実に見事なものでした。また特別に「鬼子母神像」を御開帳して頂きました。一見怖そうに見えますが、これは行徳の仏師、浅子周慶の作で、安産を願う慈愛の仏さまでした。
本久寺を後にして、旧江戸川へ。本行徳と江戸を往復する行徳船の安全を願った「常夜灯」を見て、その後は「行徳ふれあい伝承館」に行きました。行徳は「神輿の町」でもあり、この伝承館は旧浅子神輿店を市川市が買い取ったものです。神輿の歴史は勿論のこと、塩の町でもある行徳の成り立ちを詳しく説明して頂きました。
その館の向かいにある休憩所でお昼です。妙典駅集合から約2時間、結構歩き回り丁度よいお休み処となりました。しばし団欒の後、元気を回復。帰りは田中邸や澤木酒店を見なが「神輿ミュージアム」へ。ここでは実際に神輿を作っている現場を見ることができました。
初夏を思わせるような晴天の日差しの中、なんじゃもんじゃの花に迎えられた行徳の歴史をたどるウォーキングは、学びもあり、また楽しいものでした。
行徳はなかなか深みのある街で、これまでの認識の新たにしたChiba Walkでした。
記 久保明美(1981 文卒)