第20回美術鑑賞会(10月21日 東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)見学)【開催報告】
目黒駅から5~6分でしょうか、緑豊かな森を背景にオフ・ホワイトの館が待っていました。
内装はアール・デコ様式で彩られていて、アンリ・ラバンによる壁画、ルネ・ラリックがデザインしたシャンデリアやガラスのレリーフなど、贅を尽くした装飾でした。
2階のテラスがとても素敵で、浴室の窓が開き、その先に庭園が一望できました。
今回は、コンテンポラリー・ジュェリーの「オットー・クンツリ展」がコラボ開催されていて、各部屋に本来あるべき調度品や家具がなく、当時の生活がイメージできず、ちょっと残念でした。
代わりに、大理石の床に、大小のコインがちりばめていたり、四角い大振りのペンダントがいくつもぶら下がったりしていました。
昭和初期のロマンを楽しみにこられているのか、年配の方が多く、この斬新な現代アートとの融合に、戸惑っておられた様子でした。
本館の隣には、展示空間のほか、カフェやショップもある現代的な新館が建てられ、くつろぎのスペースもありましたが、アール・デコから現代への渡り廊下はタイムトンネルのようでした。
齊藤 正雄(S37年経済卒)記