【実施報告】第46回「千葉再発見の旅」
2025年11月1日土曜日。前日までの雨模様と打って変わって当日はさわやかないい天気になりました。
今回の「千葉再発見の旅」は、千葉県の北部、下総台地の中央部にあるかつての城下町「佐倉」を歩く旅です。10時、総勢17名が京成佐倉駅に集合し路線バス10分ほどで最初の訪問先である「佐倉順天堂記念館」に到着です。この記念館は、1843年に江戸の蘭医・佐藤泰然が、この地に蘭医塾兼診療所として創設したもので、日本の近代医学の発祥の地として、順天堂関係の医学資料や門人の遺品などを展示しています。見学に際し、佐倉市文化財ボランティアガイドをお願いしていて約30分丁寧な説明をいただきました。
続いては、成田街道沿いを15分ほど歩いて、佐倉藩最後の藩主堀田正倫が1890年に築いた旧堀田邸を訪問。記念館でお世話になったガイドさんも同行していただきました。このお屋敷は、仙巖邸(島津家別邸:鹿児島市)及び戸定邸(徳川昭武別邸:松戸市)と並ぶ全国に三例しかない現存する明治期旧大名家の純和風住宅とのことです。建造物は国の重要文化財に指定されていて、重厚な作りになっており、格式高い質素な美しさを感じることができました。ただ残念なことに時間がなかったため、国の名勝に指定されている自慢の庭園内を参画することができませんでした。

歩いて15分のところにある天保元年創業の蕎麦屋「川瀬屋」で、刺身,天ぷら、お蕎麦の昼食を楽しみました。ゆったりとした個室を予約できたため、限られた時間でしたが参加された皆様からご挨拶をいただき、親交を暖めることができました。

食事で体力を回復したところで15分くらい歩いて、城下町の面影を今に残す佐倉武家屋敷に。江戸時代後期に建てられた武士の簡素な住まいは、それぞれの居住者の石高に応じた作りになっており、現在3棟が公開されています。そこから佐倉城址に向かう細い下り坂の「ひよどり坂」へ。まるで江戸時代にタイムスリップしたような古径でした。


最後は佐倉城址公園をとおり、「国立歴史民俗博物館」へ。約1時間の滞在時間で駆け足での入館になりました。ガイドブックには、「誰も知る歴史上の人物が生きた時代にも、名もなき無数の“普通の人”が生きてきた。ここは普通の人々にスポットを当てた博物館」との紹介がありました。古代の土器や稲作の道具から戦後日本の復興とその時代の暮らしぶりまで、「日本」ではなく、「日本人」の歴史を学ぶことができました。閉館時刻ギリギリまで滞在し、路線バスで京成佐倉駅またはJR佐倉駅と解散となりました。

(目黒憲一 80商卒 記)

