第28回美術鑑賞会「根津美術館」 【実施報告】
第28回美術鑑賞会「根津美術館」に参加して
10月24日(水)の菊晴れの日、美術鑑賞会に参加した。
参加者は13名。今回は千葉県支部会員以外に同志社関東42会の数名も参加した。
「根津美術館」と言うと文京区の根津にあるのかなと思ってしまうが、さにあらず、何と南青山「表参道」にあるのだ。
昭和16年(1941年)に東武鉄道社長だった二代目根津嘉一郎氏が開館したもの。
展示品もさることながら、隅研吾(くまけんご)氏の設計になる瓦葺の和を基調とした落ち着いた建物(本館)と17,000㎡を超える緑豊かな日本庭園が素晴らしい。
隈研吾氏は2020年東京オリンピックの新国立競技場(建設中)の設計者もである。
この美術館の至宝は何と言っても尾形光琳の国宝「燕子花図」だが、今回は展示されていない。展示品は「新・桃山の茶陶」(特別展)の美濃、信楽、備前、唐津などの茶陶。
(余談だが、茶人の正月―「開炉(かいろ)」―は11月(今の季節)と初めて知った。これは「日々是好日」(映画になった)の第三章にも出てくる)
仏教美術品では、ガンダーラから中国の石彫、日本の金銅仏など。
心の洗われるようなものが多い。私はエントランスのガンダーラの仏像に魅入った。
この美術館のもう一つの魅力は広大な日本庭園である。池あり、茶室あり、湧水、蹲踞(つくばい)あり、散策していて飽きることはない。ところどころにある石仏が心をなごませてくれる。あっと言う間の2時間だった。
日本庭園の散策を終えたところで、全員「NEZUCAFĒ」(喫茶店)に集まり談笑した。
前にも記したように、表参道にあるので美術館を観たあとファッション、デザインの街をぶらぶら見て歩くのも、また楽しい。
また訪れてみたい美術館である。 (了)
加藤寿彦(S42卒)記