第8回音楽鑑賞会 東京プロムナード・フィルハーモニカー 第15回定期演奏会 【実施報告】
第8回音楽鑑賞会は9月11日(日)杉並公会堂で東京プロムナード・フィルハーモニカー 第15回定期演奏会を鑑賞しました。荻窪駅から徒歩約10分やや遠いですが、開場前から長蛇の列で、集合写真を撮ることも出来ませんでした。1190席ある会場はポジウム(ステージ後ろ席)93席以外は2階まで満席の盛況でした演奏された曲は
*M.ムソルグスキー:「禿山の一夜」(リムスキー・コルサコフ編曲版)
1920年代にムソルフスキー自筆の原典版が発見され1968年に出版されました。ムソルグスキー没後、リムスキー・コルサコフは未発表だったムソルグスキーの作品から「禿山の一夜」を取り上げて、合唱版、ピアノ版両者を参考にして一部補筆し、オーケストレーションを全面的にやりなおして1866年に発表しました。現在「禿山の一夜」として知られる楽曲はこの改訂版です。ムソルグスキー独特の荒々しく不気味な音楽とリムスキー・コルサコフの華麗なオーケストレーションが一体となった名作。10分ほどですが、引き込まれるよな素晴らしい演奏でした。
*M.ラヴェル:バレエ「マ・メール・ロワ」
ラヴェルが友人のために1908年から1910年にかけて、童謡を題材にした5曲からなるやさしいピアノ連弾用の組曲「マ・メール・ロワ」を作曲ましたした。ラヴェルは翌年の1911年にオーケストラ局に編曲しましたが、その後バレエ用の音楽を作りました。このバレエ版の「マ・メール・モワ」を演奏されました。 無邪気でやさしく美しい音楽です。
*M.ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 M.ラヴェル編曲版
1874年ムソルグスキーが友人の遺作展を歩きながらそこで見た10枚の絵の印象を音楽に仕立てたピアノ組曲です。10点の絵に曲をつけ、さらに冒頭とそれぞれの絵の間に「プロムナード」を5回差し挟んでピアノのための組曲に仕上げました。1922年編曲を依頼されたラヴェルはあたかも自作のような熱意を込めて取り組んだと伝えられ、オリジナルと比べると若干の相違は見られますが、多数の打楽器や、チェレスタ、ハープ、アルトサックスまで使った大編成のオーケストラによる色彩豊かな編曲はラヴェルならではのものです。今日の演奏はハープをはじめ各種の管楽器総動員で、ハイレベルな弦楽器と相俟って35分間堪能できました。ラヴェルの作品としてCD化されているのもあり、最近ではロック版、シンセサイザー版、ギターソロ版などに編曲されていますが、1988年5月のカラヤン/ベルリンフィルの最後の日本公演のライブ録音CDが今も各地の図書館で貸し出されています。
*アンコール
1)初めて取り上げたフランス作曲家の曲集にちなんで、フランスの作曲家ビゼーの
「アルルの女」から≪パストラール」
2)せっかくハープ本間さんがいるので、「引き潮」
3)全体が短い曲で終わったので最後にいつものように「ラデツキーマーチ」
次回は2017年4月2日(日)杉並公会堂での定演、ブラームスの「交響曲2番」など予定です。
堀光昭(S39経卒)副支部長・音楽観賞部担当 記